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長井市の酒蔵が山形大に消毒液寄贈 3.11支援の恩返し

(左から)山形大学の中島健介工学部長、工学部3年生で学友会会長の恩田光琉さん、鈴木酒造店長井蔵の鈴木大介社長

(左から)山形大学の中島健介工学部長、工学部3年生で学友会会長の恩田光琉さん、鈴木酒造店長井蔵の鈴木大介社長

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 鈴木酒造店長井蔵(長井市四ツ谷1)が6月10日、山形大学工学部(米沢市城南4)に500ミリリットル入りのアルコール消毒液120本を寄贈した。

山形大学工学部に寄贈されたアルコール消毒液

 福島県浪江町にあった「鈴木酒造店」は東日本大震災で被災し、現在社長を務める鈴木大介さんらは山形県に避難。山形大学工学部のある米沢市と同じ置賜(おきたま)地方の長井市に2011(平成23)年12月、「鈴木酒造店長井蔵」を構え再出発した。

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 避難直後、生活物資の調達がままならない状況下で、同学部の学生有志が企画・運営する「先輩・後輩のための新生活応援プロジェクト エコバザー」に参加。卒業生から譲り受けた家具や家電を新入生などに無償提供する2017(平成29)年まで行われていたイベントで、2011(平成23)年3月には東日本大震災の避難者も対象に開催された。

 鈴木社長は「エコバザーで食器や食器棚、冷蔵庫などを譲り受けた。冷蔵庫は今も使っていて、使うたびに何か恩返しできないかと考えていたが、今回このような形で実現できてうれしい」と話す。

 当時、エコバザーの代表を務めた同大卒業生の佐藤徳紀さんは「福島県出身なので鈴木酒造店のことは知っていたし、今でも応援している。自分の出身地の酒蔵の役に立てて、今回の寄贈につながったことはうれしいし、OBの一人としてとても感謝している」と話す。

 今回寄贈したのは、同社が醸造用で仕入れたアルコールを加水し濃度を調整した高濃度アルコール消毒液。現在、同大はオンライン講義を中心に行っているが、段階的に研究や課外活動を再開している。寄贈された消毒液は教室などに設置し、キャンパス内の感染対策に活用する予定という。

 学生を代表して消毒液を受け取った同学部3年生で学友会会長の恩田光琉さんは「学生一同、不安な日々を過ごしている中、このような支援をいただき勉学の励みになる」と感謝の気持ちを話す。

 中島健介工学部長は「9年前の学生の優しさが巡り巡って今回のような形になったのは感慨深い。地域と大学が連携し、とても良い形で協働している現れの一つ。学生らの環境を整えるために使わせていただきたい」と話す。

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