東北芸術工科大学の工芸コースを専攻する学生27人と、老舗和菓子店「乃し梅本舗 佐藤屋」がコラボした、器と菓子の展覧会「十器十色 ~冬のおもてなし~」が2月2日からギャラリー絵遊(山形市諏訪町1)で開催されている。
展覧会は、日本の伝統技術である工芸と和菓子の魅力を知ってもらおうと、2011(平成23)年に始まり、今年で11回目を数える。会場には、陶芸、漆芸、金工などの技法を駆使し、こたつの中から和菓子が現れる菓子器や、製作した菓子器を升に収めた作品など独創性豊かな作品が約100点展示されている。器は常時販売もしている。
漆黒の菓子器に化石の模様が施されている作品を作った3年の中谷優希さんは、「和菓子を食べ終わった後に、化石を見つけ出して太古のロマンを感じてほしい」と話す。
和菓子は、「乃し梅本舗 佐藤屋」の佐藤慎太郎社長が学生とのディスカッションや器の製造過程を見て、全てオリジナルで製造したという。佐藤さんは「企画展の開催前に、オリジナルの和菓子を搬入して、器に置くと一気に学生たちの熱量が上がる。照明の当て方や器の配置などを自ら考えて行動に移す姿を見るのが楽しい瞬間」と話す。
例年であれば、展示してある器で和菓子を振る舞うお茶会を開くが、今年は新型コロナウイルスの影響から中止となった。中谷さんは「残念ではあるが、器と和菓子を見に、展覧会に足を運んでほしい」と話す。
開催時間は10時~18時。入場無料。今月7日まで。