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山形・野生動物の研究会がゲーム開発 動物の特性、遊びながら学ぶ

「やまがたヤマネ研究会」代表の中村夢奈さん

「やまがたヤマネ研究会」代表の中村夢奈さん

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 野生動物の研究などを行う「やまがたヤマネ研究会」が山形県内に生息する野生動物を学べるボードゲームとカードゲームを開発し、11月21日と12月19日に体験会が行われた。

開発したカードゲーム「YAMA-MONOコネクション」

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 同研究会は研究者の中村夢奈さんが2007(平成19)年に設立し、野生動物の調査研究や、研究結果を生かした環境教育イベントの開催などの活動を行っている。中村さんは「約1年前にイノシシの対策を学ぶためのボードゲームを開発した他県の事例を知った。山形の野生動物についてたくさんの人に学んでもらう方法を考えていたところで、ゲームにすれば気軽にできるのではないかと考え開発を始めた」と話す。

 研究会では今年5月から話し合いを進め、9月から試作品の製作を開始。11月21日と12月19日には、山形市内で体験会を行った。当初、体験会は一般参加者も集めて開催する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で関係者のみで行った。

 今回開発したのは、絶滅危惧種たちの森での生態を学べる「カックウ」と、山形の生物、生物に関わる人や団体、環境のつながりを学べる「YAMA-MONOコネクション」の2種類。開発には「令和2年度山形県みどり豊かな森林環境づくり推進事業交付金」を活用した。

 「カックウ」は、自分たちで木々の高さを調節した森をフィールドに行うボードゲームで、餌の入手を目的に動くモモンガとムササビ、その2種類の動物の捕食を目的に動くフクロウに分かれて対戦する。

 「YAMA-MONOコネクション」は、山形に生息する動植物や、保護団体、研究者などで構成されたカードを組み合わせ、生物にとって良い環境を整えポイントを競うゲーム。希少価値の高い生物は得点が高いなど、遊びながら学べる内容となっている。

 中村さんは「県内での生態調査の結果も含めゲームを開発した。子どもたちはもちろん、たくさんの方に生き物や生き物に関わる人たちの環境を知っていただくきっかけになれば」と話す。

 今回開発したゲームは、来年度以降に希望する小学校や学童に配布する予定。

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