山形大学が行っている「エリアキャンパスもがみ」の活動報告会が、新庄市民プラザ(新庄市大手町1)大ホールで行われた。
「エリアキャンパスもがみ」は、2005年に山形大学と最上地域の教育や地域活性化などを目的に設立し、2006年から同地域の8市町村をバーチャルキャンパスとして集中講義を毎年開講してきた。講義内容は、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録された新庄まつり参加や、真室川町で行われる子ども向け自然体験活動支援講座への協力など多岐にわたり、これまでに受講した学生は延べ3200人を超える。
活動報告会はこれまで、山形市の山形大学小白川キャンパス内で学生と授業関係者のみを対象に行われてきたが、今回初めて同地域の新庄市を会場に、一般開放して開催した。当日は、地元高校生、山形大学在校生や卒業生、最上地域の住民など約100人が参加した。
学生らは、新庄市の市報の制作など7つの活動成果を報告。戸沢村での活動「里山保全とキノコ料理」の報告では、フィールドワークでの体験を通し学生らが考えた、里山の自然を使った婚活イベントを提案した。
同市内から参加した豊後富也さんは「学生のみなさんは講義の一環かもしれないが、地域は持続するもの。これを機に講義が終わっても最上地域を訪れてほしい」と期待を寄せる。山形大学を志望しているという高校3年生の女子生徒は「今後の地域振興のための具体的な提案が多かったことが印象的。入学できたらぜひ受講したい」と話す。