和洋菓子店「杵屋本店」(上山市弁天2、TEL 023-673-5444)が10月15日、「移(うつ)ろいを楽しむ羊羹(ようかん) kaju*」の販売を始める。
熊野大社(南陽市)への参拝客向けにまんじゅうを販売したことを機に1811(文化8)年、創業した同店。「羊羹 kaju*」は、昨年7月に発売しツイッターでも話題になった「kaju* フルーツ琥珀(こはく)糖」を寒天と砂糖を煮詰めて冷やし固める「錦玉(きんぎょく)」に流し込んだようかんで、創業210年を記念し創作した。
同社営業部部長の菅野裕太さんは「フルーツ琥珀糖は、ビジュアルだけでなく味も好評を博し、リピーターも増えている。最近は、他の菓子との詰め合わせでも利用してもらっている。フルーツ琥珀糖を目的に来店する若い人も増え、客層の拡大につながった」と話す。
今回発売する「羊羹 kaju*」は、日が経つにつれてカラフルなフルーツ琥珀糖が錦玉になじみ、ぼかし絵のように淡くにじんだ印象に変わるのが特徴という。牛乳パックを再利用した素材に金色で箔(はく)押しした宝石箱のようなパッケージにもこだわったとも。菅野さんは「錦玉と琥珀糖の糖度が合わないとにじまないため試作を重ねた」と説明する。
9月13日、限定210本で予約を開始したところ、2日で完売するほどの反響があったという。菅野さんは「県内だけでなく、関東をはじめ福岡や京都など全国から予約をもらったが、反響が大きく買えなかったという声もあり、再販することにした」と説明する。10月8日から予約受付を再開。15日に発売とし、23日からは各週数量限定での販売を予定する。
菅野さんは「見た目が変化していくようかんはあまり例がない。和菓子の新たな切り口として、全国のお客さまに楽しんでもらえる商品になれば」と期待を寄せる。
価格は1,944円。サイズは90×55×35ミリで重さ210グラム。販売と予約は「杵屋本店」全店と杵屋ホームページで受け付ける。