山形市にある老舗料亭「千歳(ちとせ)館」で2月17日、料亭文化入門教室「お座敷遊び初級講座」が開催される。主催は山形伝統芸能普及会。
山形では現在、明治創業の料亭が5軒営業しているが、千歳館当主の澤渡和郎さんによると「近年は料亭での会食をする人が激減し、料亭文化の存続が危ぶまれている。特に若い世代にはなじみがなく、敷居が高い、そこでどうやって楽しめばいいか分からない」という人が多いという。そうした背景から同会では料亭文化継承のために、料亭の楽しみ方を手頃な料金で体験できる講座を立ち上げた。
第1回として「お座敷遊び初級講座」が行われる。澤渡さんによると、昭和初期の山形市には150人ほどの芸者衆がいたが、現在は山形舞子を含む芸妓(げいぎ)が15人ほど活動している。講師を務める芸妓の菊弥さんは1996年から活動が始まった山形舞子の1期生。講座では、食事をした後、じゃんけんで負けるとその場で回る「おまわりさん」や、とっくりのはかまを取り合う「金毘羅ふねふね」などを行う予定。
澤渡さんは「山形市民の方に料亭のおもてなし文化を伝えたい。若い方に参加してほしい」と話す。
開催時間は18時~。受講料は6,000円。問い合わせは澤渡さん(TEL 090-7069‐7876)まで。