山形で里山再生事業成果展「技術」 山を使う技術掘り起こす

里山再生事業成果展「技術」(メーンビジュアル

里山再生事業成果展「技術」(メーンビジュアル

  • 1

  •  

 山形県川西町の玉庭地区をフィールドにした里山再生事業の成果展「技術」が3月、東京、宮城、山形の3会場で開催される。

山から採れる材料で日用品を制作

[広告]

 山形市中心部から車で約1時間半の山あいにある同地区では、50年ほど前まで山で採れるまきや炭、食料で生活が成り立っていたが、高度経済成長期以降、電気やガス等のライフラインが整備されたことにより、「お金」を得ないと生活ができない環境に変化していったという。働き手が街へ出るようになったため、生活の中心であった「山」は食料が採りづらくなり、畑は野生動物に荒らされるようになった。

 同事業はこのような状況の中で、かつて住人の生活を支えた「山を使う技術」を再び掘り起こし、「技術」をお金に変換しようという趣旨で2014年から始まった。同地区の公民館「玉庭地区交流センター四方山館」が主体となり、地元の職人、デザイナー、会社員、主婦などのメンバーで活動を行っている。

 地域住民との対話や山でのフィールドワークを通し、山で採れる木材や蔓(つる)を使った日用品の制作や、豆の商品開発のほか、個人単位で山林を管理する「自伐式林業」の一環として、伐採した木をまきや炭にして収入を得る活動を行っているという。

 同展は2年間の活動を披露する場として、初めて企画した。同事業から生まれた20点から40点ほどの日用品の展示と受注を行うほか、ワークショップやカフェ、豆の試験販売など、会場により内容は異なる。

 開催会場は 「パオ・ギャラリー」(東京都東中野区2)=3月5日~13日、「design labo necco sendai」(宮城県仙台市青葉区一番町1)=3月18日~21日、「IsKoffee 」(山形市南館3)=3月26日~5月8日。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース