長井市小出の最上川沿いにある梅林で現在、梅の木の剪定(せんてい)作業が行われている。
場所は「道の駅 川のみなと長井」(長井市東町2)近くで、広さ約3000平方メートルに、「ちどり紅梅」や「八重寒紅梅」など約50種類の梅が合計約400本植えられている。「元々は栗林だったが、栗の木が大きくなりすぎてしまい、川沿いで景観が良いので、春に最初に咲く梅の花をたくさんの人に楽しんでもらえればと考えた」という地元民の樋口慶助さんが、20年前から花見用の梅を植え始めた。
樋口慶助さんは2年前に亡くなったが、現在は樋口さんの家族と、2020年に有志が発足した「梅林を守る会」が手入れを行っている。3月中旬から剪定作業を始めた、樋口慶助さんの孫の朝香(ともか)さんは「開花すると、とても良い香りが一面に広がる。土手から見ても、梅林の中から見てもきれい。散歩コースになっていて、楽しみにしてくれている人も多く、道の駅もできたので県外から来る方も増えている」と話す。
「梅林を守る会」会長の遠藤倫夫さんは「現在は、月に一回のペースで集まり、剪定作業や草刈りを行っている。今後は、梅の実の収穫や梅ジュースづくりなどの活動もできればと考えている。きれいな梅の花を見ていただくのはもちろんだが、憩いの場にもなれば」と展望を話す。
朝香さんは「これまで、梅の本数が多く密集していた場所もあったので、今年は訪れた人が見やすいように伐採した。少しずつ花が開いてきたので、今週から徐々に見頃を迎えそう。気軽に立ち寄っていただければ」と呼びかける。