山形市のダンスグループ「ダンススペース」が10月3日、東村山郡山辺町要害(ようがい)地区の水田でコンテンポラリーダンス公演を行った。
山形市出身の舞踏家・加藤由美さんが主宰する同グループ。田んぼでのダンス公演は、地域活性やコンテンポラリーダンスの普及を目的に2014(平成26)年から同町大蕨(おおわらび)地区で始まった。
加藤さんは「偶然通りかかった稲刈り後の田んぼがとても美しかった。この風景の中で踊ったら素晴らしいのではないかと思い、地元の方にお願いして踊らせていただいたのが始まり。要害地区で踊るのは今回が初めて」と話す。
この日は10~60代の男女12人がコンテンポラリーダンスを披露した。新型コロナウイルスの感染対策として、観客は出演者の身内と地元の人のみを招待したが、最後の演目では観客が飛び入りで踊る場面も見られた。加藤さんは「公演は、一部の楽曲で振り付けもしたが即興ダンスが中心。自然の中でダンサーが感じた、大地への感謝などを表現した」と話す。
最後の演目でダンサーに混ざって踊った3歳の女の子の家族は「最後の曲が流れた時から『一緒に踊りたい』と言っていた。ダンサーのみなさんに誘われ一緒に踊っていたが、ダンスが大好きなのでとても楽しそうだった」と話す。
出演ダンサーの木村まゆみさんは「お客さんの前で踊るのは久しぶりだった。田んぼはぬかるんでいた所もあり、足をとられたりもしたが、自然を相手に外で踊るのも久々でとても楽しかった」と笑顔を見せる。