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山形・上山で温泉染めポストカード販売へ 文房具店がプロデュース

新商品のポストカードと同商品のモチーフになった温泉卵を紹介する土屋稚さん(左)と嵐田真吾さん

新商品のポストカードと同商品のモチーフになった温泉卵を紹介する土屋稚さん(左)と嵐田真吾さん

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 「おかげさま文房具店」(上山市鶴脛町1)と「姫の湯 伊勢屋」(上山市湯町3)が5月21日、地元の温泉水と柿渋で染めた「温泉たまご mini ポストカード」の販売を始める。

完成した「温泉たまご mini ポストカード」

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 昨年12月にオープンした「おかげさま文房具店」店主の土屋稚さんがプロデュースを手掛けた同商品。温泉染めは、同店近くにある旅館「姫の湯 伊勢屋」の嵐田真吾さんが、かみのやま温泉の温泉水の利活用を考える中で今年1月から取り組んできた。

 土屋さんは「伊勢屋さんのツイッターで温泉染めしたサンプルを見た際、同旅館が製造販売している温泉卵の殻に色が似ていることに気付いた。そこで卵型のポストカードにしたら面白いのではと考え、嵐田さんに相談し2月から商品開発を進めてきた」と話す。

 商品開発に当たり、紙選びに苦心したという。土屋さんは「嵐田さんと、画用紙や厚紙など20種類以上の紙を取り寄せ染色し試作を重ねた。和紙が染まりやすいことが判明した時に、ちょうど商工会の方から『かみのやま和紙』に取り組んでいる方の話を教えていただいた」と振り返る。

 「かみのやま和紙」は、約400年前から生産が始まったとされる「高松和紙」のコウゾを使った手すき和紙。かつて上山市内で製造されていた「高松和紙」は後継者不足のため10年前に途絶えたが、同市内で働く金原武志さんが現在、「代々受け継がれてきた地元の和紙文化を後世に伝えたい」と原料のコウゾ栽培や和紙製品の開発に取り組んでいる。

 嵐田さんは「和紙の染色は一発勝負で、発色が難しかった。温泉の量などで色味を調整しながら作業を進めた」と話す。ポストカードの製造は地元産にこだわり、デザインや印刷は藤庄印刷 蔵王の森工場(上山市蔵王の森)が担当した。

 土屋さんは「『メードインかみのやま』のポストカードが完成してうれしい。ポストカードは染まり方が一枚一枚違うので、好みの風合いを選んで購入していただきたい。かみのやま温泉の新たなお土産になれば」と期待を寄せる。

 価格は1枚=726円。初回生産枚数は100枚。

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