県郷土館「文翔館」(山形市旅篭町3)の3階ギャラリーで10月4日、同館をテーマにした写真コンテストの作品展示が始まった。
1916(大正5)年に建てられ、1975(昭和50)年まで県庁舎として使用されていた同館。1984(昭和59)年には国の重要文化財に指定され、1986(昭和61)年から行われた修復工事を経て、1995(平成7)年から県郷土館として開館した。ギャラリーのほか、会議室やホールも設け、作品展示やコンサートなどに活用されている。
写真コンテストは開館25周年を記念し初めて開催され、事前の公募で集まった89点の作品を展示している。参加者は11歳~85歳で、中には岡山県からの応募もあったという。担当者は「文翔館というと外観のイメージが強いかもしれないが、内観などの細部も含め、さまざまな視点で魅力を切り取った作品が集まった。ぜひ、たくさんの方にご覧いただきたい」と話す。
最優秀賞には、新郎新婦が議場ホールで踊る様子を撮影した豊田祐大さんの作品が選ばれた。豊田さんは「新郎新婦の2人が、ホールの床に波打つように反射した一瞬を切り取り、まるで物語の挿絵のような幻想的な写真を撮影できた。昔から文翔館の近所に住んでいて、子どもの頃は遊び場だったので賞をいただきうれしい」と笑顔を見せる。
開催時間は9時~16時30分(最終日は15時まで)。入場無料。今月10日まで。最終日にはイベント「文翔館の日」が行われるほか、開館25周年を記念した東北芸術工科大学生とコラボしたトートバッグなどのオリジナルグッズも販売する。