「ドリームやまがた里山プロジェクト」が7月、廃棄自動車のエアバッグやシートベルトを活用したライフジャケットを開発した。
同プロジェクトは県内で活動する環境関連のNPO法人などでつくる任意団体で2015(平成27)年に設立した。ライフジャケットの開発や製作は日本財団(東京都)の助成を受け展開している。
今回試作品として開発したライフジャケットは、廃棄自動車のエアバッグを生地に使う。体に固定するベルトはシートベルトを再利用している。浮力材にも廃材を使い、胸回りに発泡スチロール、胴回りにエアクッションを備える。
同プロジェクト事務局長の高橋雅宣さんは「廃棄自動車のエアバッグやシートベルトが再び人の命を守るために生まれ変わる。昨年も同様のライフジャケットを製作したが、浮力材は発砲スチロールのみで着心地が悪かったため、エアクッションを使うなど改良を加えた」と話す。
エアバッグやシートベルトは山形県自動車販売店リサイクルセンター(東根市)から購入し、エアバッグの生地は石川染工(山辺町)で染色、縫製は加藤ソーイング(鶴岡市)、発泡スチロールのカッティングはNPO法人の山形自立支援創造事業舎(山形市)が担当する。
ライフジャケットは7月中に、大人用50着、子ども用50着を製作する予定。ライフジャケット着用啓発イベントなどで活用するほか、海や川でイベントを行う団体への貸し出しも予定している。
高橋さんは「廃棄自動車の窓ガラスやバンパーを混合したコンクリートを使い、鶴岡市の鼠ヶ関(ねずがせき)海水浴場をバリアフリー化する取り組みも進めており、8月中の完成を目指している。ゴミ削減による地球温暖化防止も意識しながら今後もプロジェクトを進めていきたい」と話す。
問い合わせは、ドリームやまがた里山プロジェクト事務局(山形市十日町3、TEL 023-666-6967)まで。