小説「この街は彼が燃やした」 小姓町に実在した遊郭題材に

作者の渡辺大輔さん

作者の渡辺大輔さん

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山形市小姓町を舞台にしたミステリー小説「この街は彼が燃やした 小姓町遊郭の焼失」が5月26日、発売された。作者は自身も小姓町に居酒屋「食と酒と祝いの店 記念日」(山形市小姓町8)を構える渡辺大輔さん。今作が2作目。

処女作「キャバレーに花束を」と「この街は彼が燃やした」

 今作は1894(明治27)年、実際に山形市小姓町の遊郭で起こった放火事件を題材にしたミステリー小説。発売日の5月26日で、事件からちょうど124年となる。

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 渡辺さんは「遊郭も放火事件も実際にあったが、残っている資料が少ない。しかし、この町を長年見守り、当時娼婦たちの性病の検査を行ってきた、山形県生活衛生会館も近々解体される予定だ。時の経過とともに町が変わっていく中で、小姓町に実在した遊郭のことを形として残したかった」と今回の執筆の経緯を語る。

 物語は、放火事件の真相に追った男性が残した手記が2012年に発見されるところから始まり、3人の登場人物がその謎を解き明かしていく。

 「人の生き様を知るとその人に親近感が湧くように、町についても同じことが言えると思う。この小説が、小姓町に愛着を持つきっかけになればうれしい。肩肘はらずに気軽に読んでいただければ」と渡辺さん。

 価格は1,490円。こまつ書店各店、八文字屋、戸田書店山形店で取り扱う。