高畠町の漬物製造会社、三奥屋の「山形おみづけわさび」が4月、東京ビッグサイトで開催された「漬物グランプリ2017」で準グランプリを獲得した。
青菜(せいさい)、ニンジン、ダイコンなどを細かく刻み、しょうゆ味で仕上げる県の伝統漬物「おみ漬け」に、東根産のワサビの茎と、主に山形産の酒かすを混ぜ合わせた同商品。審査員からの高い評価を受け、九州、関西、中部、関東、東北の5ブロック、合計130点の中から準グランプリに選ばれた。
同社営業部統括マネジャーの前山一美さんは「東根産のワサビを使って何かできないかと考えていた。ワサビだけではインパクトが弱かったが、酒かすと合わせたら思いのほか相性が良かった。色合いも良く、いい仕上がりになった」と胸を張る。
6月から本格的に販売を始めた同商品は商談会でも引き合いが多く、ネット通販の売れ行きも好調だという。「これまでに開発した商品の中でも一番の反響」と前山さん。「単品で食べてもおいしいが、お茶漬けや肉、魚料理の付け合わせにもなる」とも。
今年8月に開催された「平成29年やまがたふるさと食品コンクール」では最優秀賞(山形県知事賞)に輝き、現在は全国大会「優良ふるさと食品中央コンクール」へも出品中だという。
前山さんは「山形の伝統漬物のおみ漬け、県産のワサビ、酒かすを使った『山形づくし』の一品に仕上がった。おいしい食材が採れる山形のきれいな水と空気、そして『おみ漬け』を全国に広めていけたら」と期待を寄せる。
「山形おみづけわさび」は県内の一部スーパーや同社のネット通販で扱う。