山形大学の学生が、山形の良さを発信する拠点とするため築61年の空き家を「シェア+ゲストハウス」にリノベーションするプロジェクトを進めている。
プロジェクトのメンバーは、高橋幹佳さん(理学部3年)、柴田英徳さん(工学部4年)、羽田春香さん(人文学部2年)の3人。リノベーションするのは東根市にある築61年の空き家で、同市が運営する「空き家バンク制度」を通して物件の存在を知り、行政や大学の専門機関、ボランティアの協力を得ながら少しずつ作業を進めた。クラウドファンディングで資金調達も行い、目標額の600,000円を達成。集めた資金で風呂の改修工事、トイレの排水工事、洗面台の設置を行う。
プロジェクトのきっかけは、リーダーの高橋さんが大学1年の夏休みに参加した「中国で現地の学生に日本語を教える」という大学のプログラム。「高校までは勉強と部活をするだけの日常で、山形を知ろうともしなかった」が、その経験をきっかけに国内30都道府県、海外12カ国を巡った。その中で、「今まで当たり前すぎて気付かなかった、山形にしかない魅力に気付くようになっていった」という。
その魅力を発信するための手段を考え、行き着いたのが今回のプロジェクトだった。
ハウスの名前は「Agasuke House」。「あがすけ」とは地元の方言で「格好つけ、お調子者、情熱的」などの意味があり、「自分たちを一言で表現している」と感じ命名した。
クラウドファンディング成立を受け、高橋さんは「今回はたくさんの人たちのお世話になった。ようやくスタートラインに立てた気持ち。これから信頼できる仲間と共に、山形にAgasuke Houseありと思ってもらえるよう、支援してくださった方に恩返しができるよう、日々まい進していきたい」と意気込む。
オープンは11月30日を目指す。