山形大学の教授や学生らが小中学生の学習支援をする「寺子屋こども大学」が人気を集めている。
2013年に同大学の元学長が、東日本大震災で福島から避難し学習環境が整わない家庭を支援しようと始めたもの。今年で震災から4年が経過し、県内に避難している家庭が減少するとともに参加する子どもたちも減り、その役割は終わったかに思われた。しかし、この活動を知った被災者以外の保護者から「ぜひ、一般の子どもたちにも授業をしてほしい」との声が広まり、今年から小中学生であれば誰でも参加できるようになった。
すでに5回開催され、特別授業として4月には「最上義光を楽しもう!」と題して山形藩の初代藩主・最上義光についてクイズを交えながら学び、義光のかぶと模型作りにも取り組んだ。5月には、ナスカの地上絵研究の第一人者である、同大学の坂井正人教授の指導の下、参加者で地上絵を制作。6月には理学部の栗山恭直教授による「光のワンダーランド~いろんなものにブラックライトを当ててみよう!」が開催された。
代表で同大学人文学部の松尾剛次教授は「当初の目標は達成しつつあるが、避難生活が長期化し悩みが深くなっている子どもたちもいる、。この活動を通して支援を続けながら、今後は一般の子どもたちにも広く学問の楽しさを伝えていきたい」と語る。
問い合わせは松尾研究室(TEL 023-628-4917、平日の午前中)まで。