山形市の霞城セントラル(山形市城南町1)で3月28日、「未来自治体2015東北大会」が開催された。
議員事務所でインターンシップを行った学生が「日本一住みたい街」を考え、10年後の地域の政策や予算案をプランニングし発表する同大会。20日に東京で開催された全国大会の報告と活動の集大成として行われた。山形市、米沢市、宮城県柴田郡の3チームが出場。招待した自治体職員や企業家などのゲストや、約50人の一般客に自分たちのプランを発表した。
山形市の「チームHAM太郎」のキャッチコピーは「GLOBAL CITY YAMAGATA」。30年後にグローバル化が進むことを予測し、山形市で英語学習の発展を図るほか、外資系企業を誘致する政策を提案する。蔵王を中心とした観光資源を生かし、グローバル社会の先進地にするプランを発表した。米沢市の「チームKAPPEI」は「夢を創業でかなえられるまち」。同市がものづくりの盛んな地域であることを生かし、ものづくりを夢への創出につなげるプランを展開。上杉鷹山の「自助の・公助」に重きを置く教えの下、創業希望者に空き家を貸すなどの政策を発表した。柴田郡の「チーム柴田」は「MOVING」。健康なまちづくりのプランを発表。同地域がスポーツの盛んな地域である強みを生かし、仙台大学との連携や、研究所の誘致を提案した。
発表後は、各チームがゲストや一般参加者から講評や質問・意見をもらい、今後の改善点などを前向きに考えていた。20日の全国大会にも出場した米沢市チームは「周りの支援があって全国大会に出場できたし、今回も大勢の市民の方に発表できた。ものづくりを夢につなげられるようこれからの生活にこの経験を生かしたい」と話していた。
ゲストとのディスカッションも行い、地域の未来について出場学生とゲストが語り合った。出場学生の佐藤清志郎さんは「夢を持てない、政治に関心のない若者に自分たちの考えを伝えていきたい。そういった場をもっと設けてほしい」と語った。ゲスト参加した置賜自給圏推進機構の井上肇さんは「10年後、このプラン、夢を実現してほしい。まちづくりも含めてずっと学び続けてほしい」と期待を寄せる。