ケヤキやスギなどの木材を扱う銘木店「アトリエ欅（けやき）」（山形市穂積124）で3月23日、コーヒーを飲みながら銘木を鑑賞する「KEYAKI CAFE」が開催される。

1日限定カフェを開催するアトリエ欅の町田至さん

　天然の木材を身近に見る機会の少なくなった現代の生活環境で、天然ムク材に触れ合える機会を提供したいとの思いから、昨年8月に始まった同企画は今回で6回目。

　　社長の町田至さんは、東北芸術工科大学の彫刻コース出身。もともとは学生時代に作品の材料を調達するため同店を訪れていた客だったという。「初めて訪れたときは大量の天然木材に驚いた」と町田さん。大学院卒業後、当時同店を経営していた川合敬二社長が店を閉めるという話を聞き、「彫刻家にとっては死活問題。店をなんとか続けていかなければ」と2011年、川合さんの後を引き継ぐことを決意したという。　　　　　　　

　カフェ当日は、普段から木材を展示しているアトリエ内に、長さ5.1メートルを超えるケヤキの一枚板テーブルを設置し、来場者にコーヒーを振る舞う。今回は「屋久杉」や「天然秋田杉」、「吉野杉」、「神代杉」など、日本各地のスギの銘木を中心に展示を行う。木材は自由に見て回ることができ、販売にも応じるという。

　町田さんは「家具職人や建築関係者など、仕事で木に携わっている人以外にも、これまで天然木にあまり興味がなかった一般の方とも木の話ができたら。天然の木材は美術品としても見て楽しめる」と来場を呼び掛ける。

　開催時間は10時～16時。参加無料。