山形市役所(山形市旅篭町2)で3月11日、「やまがた夜カツ勉強会」が行われた。
市職員の後藤好邦さんが2年前に企画し始まった同勉強会。後藤さんによると、市役所のほかの部署の人と仕事以外でつながりが欲しくて呼び掛けたのがきっかけという。もともと市職員向けの勉強会だったが、現在では2カ月に1回、外部から講師を招きほかの自治体職員や一般市民も参加できる会となっている。
「コミュニティデザインとは何か」を学んだこの日は、約30人が参加した。講師は、まちづくり支援の会社「studio-L」に所属し、昨年4月から東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科准教授を務める岡崎エミさんを招いた。
岡崎さんは、群馬県富岡市の富岡製糸場が世界遺産に登録される際、世界遺産登録というインパクトに負けないような住民主体のまちづくりに携わった様子などを例に挙げ、今のまちづくりの問題点やコミュニティデザインのあり方を説明。まちの課題は人口の空洞化にあるとし、活動人口を増やす解決策として、カフェやゲストハウスなど新しいコミュニティビジネスの活用法をレクチャーした。
参加者は講演後、実際に自分たちの自治体でできることを意見交換した。岡崎さんは「コミュニティデザインとは人がつながる仕組みをデザインすること。住民自らが地域の課題や解決策を考え、それを社会実験として試行錯誤することが大切」と話す。
後藤さんは「今回の参加者は職員と一般の方が半々くらいだったので、住民目線の話し合いができたと思う。勉強会を通じ、それぞれがまちづくりやビジネス、仕事でどう活かすかが一番重要。これからも住民主体の地域づくりを目指したい」と意気込む。
開催日時は、毎月第2水曜。