山形でものづくりや市民活動などに取り組む人や団体を記録し紹介する地域雑誌「giinika(ジーニカ)」が3月27日、創刊した。
取材や執筆、編集はフリーライターの井上瑶子さんが手掛けた。井上さんは、幼少期を四国で過ごした後、親の転勤で上京。その後、出版社や映画宣伝会社などに勤め、2013(平成25)年からはフリーライターとして活動している。家族の都合で2014(平成26)年に山形に移住した。
井上さんは「山形で取材活動をしていく中で、独創的な人や活動と出会ってきた。それら一つ一つを丁寧に記録し、さまざまな世代の方と共有し、歴史や文化を次世代につなげたいと考え創刊した」と話す。雑誌の名前については「初対面時には相手の顔を『じー』っと見つめるが、ふと安心する瞬間に『にか』っと顔がほころぶ。その表情に出会うときの沸き立つうれしさ、温かさを思い名付けた」と説明する。
創刊号では、オーガニックカフェの運営や手織りのストールなどの販売をする福祉共同作業所の「わたしの会社」と同社に関わる人々を取材した特集のほか、山形美術館の岡部信幸副館長と山形市出身で画家の後藤拓朗さんの対談などを掲載している。井上さんは「山形にどういう人がいて、どういう活動があるのか、興味を持った方に届くように発信していきたい」と意気込む。
価格は600円。A5判、オールカラー、40ページ。春と秋の年2回の発行を予定。八文字屋本店、くまざわ書店 山形店、フォーラム山形、わたしの会社(いずれも山形市)などで販売している。