山形市の文翔館(山形市旅篭町3)や七日町通りなどで9月22日、「とっておきの音楽祭」が開催される。主催はとっておきの音楽祭やまがた実行委員会。
障がいのある人もない人も分け隔てなく、音楽を通して心を通わせようと2006年に始まった同音楽祭。10回目となる今回は、文翔館前広場やほっとなる広場、市役所前などステージを7カ所に分けて開催する。「みんなちがってみんないい」を合言葉に音楽の力で心のバリアフリーを目指す。
参加する団体は年々増え、今年は約70団体が参加する。県内外からポップスグループやダンスグループ、手話ソンググループなどが演奏や歌、ダンスなどを披露。実行委員長の花輪敏男さんは「この音楽祭に賛同してくださる参加者が毎年増えてきており、日程の都合上お断りしなければならない団体さんもあったほどで本当にありがたい」と話す。10周年を記念して「白崎映美&東北6県ろ~る」も参加。障がい者福祉施設や作業所で作られた作品を展示、販売するブースや飲食ブースも設置し来場客を出迎える。
来場者に配るパンフレットにはトイレマップが挟み込まれており、知的障がい者でも分かりやすいように図や絵を用いた表示にした。花輪さんは「日本では障がい者というと身体障がい者を指すことが多く、知的障がい者に対するバリアフリーがまだまだ足りないと感じる。地図や標識など、彼らが一目見て理解できるような表示、案内にしていく必要があると思い昨年からトイレマップを誰もが見やすいものにした」と話す。
実行委員会のメンバーは有志で集まっているといい、「音楽関係者や福祉施設に勤めている人が寄り合いのような形で集まった。職種や年齢はさまざまだが、この音楽祭にかける思いはみんな一緒で強い」と花輪さん。「障がい者だけに向けたイベントではなく、皆が平等に楽しめるイベントを目指してきた。障がいがある方もない方も、ぜひ会場に足を運んでもらい、一つになって楽しんでほしい」と呼び掛ける。
開催時間は10時~18時。