山形市野草園(山形市大字神尾)の「ミヤマカスミザクラ」が5月上旬に見頃を迎えようとしている。
「ミヤマカスミザクラ」は、世界で同園にしか咲かない桜の木。ミヤマザクラとカスミザクラが自然交配し約30年前から自生している。2004年に当時の同園職員だった志鎌節郎さんがほかの桜と違うことに気付き、東京大学名誉教授の大場秀章さんに調査を依頼。2012年8月に新種であることが正式に認められ、和名が命名された。学名は発見者の志鎌さんをたたえ、「Cerasus×shikamae H.Ohba」と名付けられた。
同園の吉田雄次さんは「自生する1本を大事にするために、周りの木を整理するなどの環境整備を行っている。今後は接ぎ木や種まきなどにより数を増やしていきたい」と意欲を見せる。今年の開花時期については「例年だと5月中旬が見ごろだが今年は少し開花が早そう。ちょうどゴールデンウィークに重なり、多くの家族連れがミヤマカスミザクラを目にできるのではないか。県内外の方にこの桜を知ってもらえれば」と話す。
開園時間は4~5月=9時~16時30分、6~8月=9時~18時、9~11月=9時~16時30分。入園料は大人=300円、高校生無料。5月4日は入園料無料。月曜休園。