山形のローカル線に「プロレス列車」 レスラー12人がバトルロイヤル

電車でスピニング・トーホールド

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 走行する列車の中でプロレスラーたちが「ガチンコバトル」を繰り広げる「ローカル線プロレス2016」が10月29日、山形県の南部、置賜地方を走るフラワー長井線で開催された。

パイプ椅子で凶器攻撃

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 この日は山形鉄道全面協力の下、2両編成の臨時プロレス列車が運行。ザ・グレート・サスケ選手をはじめとするみちのくプロレスの選手や、DDT所属のHARASHIMA選手など12人のレスラーが、上り・下り列車の2ブロックに分かれ、各ブロックで6人の選手が入り乱れるバトルロイヤル形式で熱戦を繰り広げた。

 約60席のベンチシートは満席。選手たちは細長い通路をリングに見立て、揺れる車内で「ロメロスペシャル」「ブレーンバスター」などの技のほか、「たまたま誰かが忘れていった」というパイプ椅子や脚立を使った攻撃で会場を沸かせた。つり革をつかむと反則というルールを逆手にとり、他の選手を無理やりつり革に触れさせようとするなど、列車ならではの戦術を展開し、車内は終止歓声と笑いに包まれた。

 京都から参加したという、S席に座った30代の男性は「昨年に次いで2回目の参加。選手が飛んできたり、触れたり、とにかく迫力がすごい。普通のプロレスとは一味も二味も違う」と満足げに話す。

 終点の長井駅には特設リングが設けられ、各ブロックで勝利した2選手の決勝戦など全3試合が行われた。会場には多くの市民が訪れ、目の前で繰り広げられる大技や場外乱闘に歓声を上げていた。同日、ラストランが行われていたシルバー車体の山形新幹線「つばさ」のコスチュームに身を包んだつばさ選手(みちのくプロレス)が優勝を果たした。

 実行委員長の喜早洋介さんは「楽しくばかばかしいアイデアから昨年スタートしたこの企画だが、街の人が喜んでくれて、結果地域の話題づくりに貢献できたことがうれしい。何事も最低3年。来年もぜひ開催したい」と意気込みを見せた。

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