山形最大規模のキャバレー「ソシュウ」の書籍出版 開店から60年の節目に

山形最大級のキャバレー「ソシュウ」の物語「キャバレーに花束を」

山形最大級のキャバレー「ソシュウ」の物語「キャバレーに花束を」

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 山形市内で飲食店を経営する傑作屋の渡辺大輔さんが5月16日、1984(昭和59)年に閉店した山形初のキャバレー「ソシュウ」の物語を描いた書籍「キャバレーに花束を」を自費出版した。

伝説のキャバレー「ソシュウ」

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 ホステス、客、バンドマンなどさまざまな人の目線から当時を振り返る同書は、約半年間の取材を基にまとめられた。著者の渡辺さんは「資料は少なく、当時を知る人からの情報も虫食い状態で曖昧な部分も多々あった。想像を膨らませ、フィクションを織り交ぜながら、誰でも読みやすい物語に仕上げた」と話す。

 1957(昭和32)年5月に山形市小姓町に開店した「ソシュウ」は、最盛期には100人ものホステスが在籍していた最大規模のキャバレーだったという。そこから数十メートルの場所に、2011年に飲食店を構えた渡辺さんは「この街に来て、向かいのスナックのマスターに話を聞くまでソシュウの存在すら知らなかった」と振り返る。

 「ソシュウ」に興味を持ち始めた渡辺さんは、同時に当時を知る人の高齢化で、歴史の後継者がいなくなってしまうとも感じたという。「街の記憶を形に残したい」という思いから同書の出版に至った。

 全140ページの同書には登場人物の物語のほか、開店当時の新聞広告や、ホステスの写真などの貴重な資料も掲載している。「当時を知る年配の方はもちろん、若い世代の方にも手に取ってもらえたら」と渡辺さん。

 価格は1,382円。市内の一部書店や雑貨店で扱っている。問い合わせは傑作屋(TEL 023-665-4290)まで。

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