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「純山形産」有機EL照明 県内企業と県技術センターが共同開発

県内企業と県技術センターが共同で開発した有機ELショーケース

県内企業と県技術センターが共同で開発した有機ELショーケース

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 山形県工業技術センター(山形市松栄2)で3月31日、県内企業と共同で新開発した有機EL照明設備「hotaru(ホタル)」と「butterfly(バタフライ)」の一般公開が始まった。

人の動きに合わせて明滅する有機ELショーケース「hotaru」(動画あり)

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 全県を挙げて有機EL照明の導入・普及を目指すPR事業の一環と。同センターが企画とデザインを担当し、1年の構想期間を経て昨年度から製作がスタートした。「butterfly」と「hotaru」は、システム開発から筐体(きょうたい)製造まで全て県内企業で手掛けた「純山形産」の有機EL照明設備となる。

 2種類の照明は、「薄い」、「面発光による柔らかいあかり」、「太陽光に近いスペクトル」、「紫外線を出さない」などの有機ELの特性を生かした工夫を盛り込み、「人の感覚に訴えるもの、驚きを与えるもの」を目指したという。

 「butterfly」は有機ELの薄さを利用したバッテリー内蔵のポータブルライトで、「上質なあかりをいつも身近に」とのコンセプトで、石澤製作所(山辺町)が製作を手掛けた。縦置きと横置きで照明のスタイル変えることが可能で、持ち運ぶことを考慮した意匠を施した。

 「hotaru」は、美術館や企業のロビーに設置する事を意識したショーケース。有機ELの薄さを強調するため「薄さにこだわった」という筐体の設計・製作はオーエスケー(寒河江市)が担当した。ショーケースには「ホタルシステム」と名付けた人感センサーを搭載し、人の動きに合わせて照明が蛍のように明滅する仕組み。電気設計、組込みは那須電気(天童市)が担当。Wi-Fi経由で画像をアップデートしタブレットに表示させるアプリケーションは、エクストリーム(山形市)が開発した。

 ショーケースを設置したロビーの一角を「ギャラリー」に見立て、背景に白いパネルを設置。ショーケースの前面には、プレゼンテーションモニターを設置し、開発に関わった技術者や開発の工程を写真スライドで表示する。パネル製作は木工家具メーカーTIMBERCOURT(上山市)。

同センター担当者の大場智博さんは「見せ方も重要だということを伝えたかった」と話す。展示方法やロゴデザイン、キャプションなど、細かな調整にもこだわったという。

 「山形の企業が集まると、こんなにすごいものができるんだということを示したい」と大場さん。今後は商品化に向け、各企業で次の展開を構想しているという。

 同センターの営業時間は8時30分~17時15分。

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