「みちのおくの芸術祭山形ビエンナーレ」開幕 県内各所でアートの祭典

ミロコマチコさんの朗読会に聞き入る子どもたち

ミロコマチコさんの朗読会に聞き入る子どもたち

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 山形市の中心市街地で23日間にわたり開催される芸術祭「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2016」が9月3日、開幕した。

神楽の奉納から始まったオープニングセレモニー

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 2年に1度開催される同芸術祭は今年で2回目。同日、メイン会場となる文翔館(山形市旅篭町3)の議場ホールではオープニングセレモニーが開催され、多くの来場者が詰め掛けた。

 セレモニーは、子どもたちの声が飛び交う和やかな雰囲気の中、山伏の坂本大三郎さんによる神楽の奉納からスタート。同芸術祭を主催する東北芸術工科大学の根岸吉太郎学長が「この芸術祭の開催に向け、市民とアーティストが2年間語り合い作品を作り上げてきた。ここでできた種が少しずつ散らばり、東北の中で育っていくことを願う」とあいさつした。

 芸術監督の荒井良二さんは「芸術祭が始まって、うれしくてしょうがない。今回のテーマは『山は語る』。言葉で読み取るだけでなく、いろいろな声に耳を傾けて楽しんでもらえたら」と話す。

 会場ではこのほか、事前のワークショップで地域住民から集めた野生動物のストーリーと、それをもとに製作されたヘビやウサギなど6体の動物の「立体絵本」を展示。絵本作家のミロコマチコさんが市民らでつくるプロジェクトメンバーと共に朗読会を行った。会期中はこの立体絵本を常設展示し、常駐の市民スタッフがストーリーの朗読も行うという。

 同日は本に見立てた木製のキャンバスに、小説家のいしいしんじさんが即興で「その場の小説」を書き、荒井良二さんがライブペインするパフォーマンスも行われ、芸術祭の幕開けを彩った。

 このほか東北芸術工科大学やとんがりビル、やまがた藝術学舎など、会場は県内の各所に散らばり、45組のアーティストと市民らが展示やライブパフォーマンス、期間限定ショップや関連企画やなど、日々多彩なアートプログラムを展開していく。今月25日まで。

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